1974年5月3日(金)-6日(月)

燧 ヶ 岳(尾瀬)スキー

同行者: 日本登山学校実技山行(L川崎隆章、SL鈴木英輔、SL土田泰男、他14人)

第1日(5/3)晴 尾瀬沼へ

鎌倉駅 - 上野駅(7:30集合)8:16 - (「ゆけむり2号」) - 沼田駅 - (臨時バス) - 13:00 大清水(昼食) 13:45 - 14:20 (休憩) 14:30 - 14:55 一ノ瀬 15:10 - 15:45 岩清水 16:00 - 16:30 見晴台 - 16:50 三平峠 17:15 - 18:00 長蔵小屋(泊)
日本登山学校恒例のゴールデンウィーク春山合宿。参加人数が多かったので、大清水でSLを命じられる。連休でも昼間の列車はあまり混まない。沼田で臨時バスに乗り込み、少し時間を稼ぐ。ただし、私たち3人は2時間立ち通し。尾瀬へ入る人は多いが、スキーを持っている人はそれ程でもない。戸倉ではサクラが満開。三平峠からスキーを着けて下る。雪は多く、よく締まっている。正月よりずっと滑り易い。沼の上はまだ渡れる。景鶴山の左側に夕日が美しい。元長蔵小屋に泊まる。板張りの風呂に毎晩入れる。食事は飯・汁ともお代わり自由。従業員の態度もいい。消灯21:00 。

第2日(5/4)快晴 燧ヶ岳往復

出発 7:30 - 7:45 沼尻 8:00 - 8:30 (休憩) 8:50 - 9:40 ミノブチ岳鞍部 10:20 - 11:00 爼ぐら(昼食) 12:00 - 13:05 燧新道入口 - 長蔵小屋(泊)
6:00 起床。快晴で燧ヶ岳がよく見える。2班に分れて川崎先生と鈴木SLの班は新道を、私の班はナデックボを登ることにする。ナデックボは雪が詰まっていて歩きいい。ミノブチへは向かって左側へ登る。正月には右側の方が登り易そうだったが、今回はトレールが左側に着いていて、右側へ登っているパーティーがカッティングしながら登っているのが見えたので敬遠した。川崎先生の班はゆっくり登ってくることと思って、ミノブチの鞍部で長らく休んでから登り始めたら、先生の班が爼ぐらの肩へ向かって登っていくのが見えてビックリする。今回は先生の調子がいいらしい。頂上は大分混んでいたが、眺望は素晴らしかった。今回は東面に雪が沢山着いていたので、頂上からスキーを着けて滑り降りる(滑り落ちる?)。斜面が急なので怖くなって転ぶとズリ落ちる。新道を林間滑走して大江川湿原へ。下の方はかなり歩かなければならない。コースに赤ペンあり。下りきった所で遅れた人たちを1時間以上待ったがなかなか来ないので、スキーで応急のソリを作る訓練を始める。3人一組で5台のソリができた。できた頃全員が揃ったので、ソリに人や荷物を載せて長蔵小屋へ帰る。15:40 長蔵小屋。天候に恵まれて、楽しい1日だった。

第3日(5/5)曇時々雨 皿伏山往復

出発 7:40 - 対岸 8:00 - 8:40 (休憩) 8:45 - 9:30 皿伏山(昼食) 11:00 - 11:50 大清水平 12:00 - 尾瀬沼 12:15 - 13:20 長蔵小屋(泊)
今日はシールを着けて歩く訓練を兼ねて皿伏山に登る。私はあまり元気がない。沼の上を歩いて南岸へ。大清水平への入口がよく判らないが、一番低そうな所を目指して沢を登る。トップを勤めるが自信はない。かなり左へ振ったつもりだったが、大清水平に出られず小高い所へ登ってしまった。仕方がないので、皿伏山を目指して稜線らしき所を辿る。平らな尾根で何処が稜線かよく判らないが、そのうち治衛門池の上らしい少し開けた所へ出る。あまり間違っていないらしい。ここから直ぐに赤ペンキのあるコースへ出たので、これを辿って皿伏山に着く。山頂の指導標は雪に埋まって頭だけ出ている。掘り出して記念撮影。途中で雨になったので、頂上で食事をしてから真っ直ぐに下ることにする(予定では 14:00 に三平峠で先生と落ち合うことになっていた)。下りは赤ペンキに沿って大清水平へ出る。大清水平から尾瀬沼へも赤ペンキに導かれて容易に出られた。沼へ出る所は急な傾斜になっている。登り始めた所の僅かに東側だ。沼に出る頃には雨が上がった。もう沼の上は危なくなっている。岸を伝って長蔵小屋へ。午後は小屋の裏手の丘でイグルー作りの訓練をする。小屋から先生がスコップを借りてきたのと、ノコギリを持っている人が3人もいたのでうまくいった。3人づつでイグルーを5っ作った。2時間くらいかかった。1っは大き過ぎて屋根なしになった。16:45 長蔵小屋帰着。夕方から雪になる。

第4日(5/6)快晴 下山

出発 7:30 - 8:40 三平峠 (スキー練習) 10:50 - (冬路沢) - 林道 11:35 - 12:30 一ノ瀬 12:50 - 13:35 大清水 14:00 - (バス) - 15:30 沼田駅 16:35 - (臨時普通列車) - 20:20 上野駅
昨夜の雪がうっすらと積もり、沼の開水面が凍っている。乾燥室に干した濡れ物も凍っている。今朝は快晴で気温が下がり、昨日と違って爽やかだ。三平峠の東側(冬路の乗越しとの間)に広い斜面がある(これが三平平か?)。快晴・微風で絶好のスキー日和。下りは冬路沢を通る。沢底の雪はもう落ちていて下りにくい。林道から下も沢の左斜面を一ノ瀬近くまで滑ることができた。ここで、一人が木の周りの融けた雪の穴に落ちて足を捻挫。交代で大清水まで背負うことになった。先生がロープを持ってきていたので、うまくいった。鈴木SLの話では、昨年はスキーを持ってこない人がいたために行動が遅くなったが、今年は十分に行動することができたようだ。